本番まであと2週間。

まだ全シーンの稽古が終わっていない。
作、演出の深井氏は嘘を嫌う。

人柄からもよくわかる。

よく人間について、
ご自身について知っている方だ。

ドラマの中でそのキャラクターが
どんな心理と人生の荷物を
背負っているのかを
ストーリーの冒頭で、
細かく、細かく
俳優からこぼれるまで、
繰り返しやり続ける。

それがままならぬままに
他のシーンに手をつけたら
ただ演じてるだけになる。

あふれるまでやり続ける。

幕は上がるので期日があるが
今日も私の演じる役柄について話していたら
『ゆっくり、苦しんで
   創っていきましょう』
と言う。

私は焦る。

芝居しててふと思った。
芝居は歌うことより自由度があると思ってた。
歌は歌詞も流れもテンポも決まっているから。
その見解は全く間違いだったと気づいた。

お芝居は当たり前だが、
台詞もあり勝手には出来ないし、
背景や時制や役としての
立ち居振る舞いもある。

自由にできるのは私の中に溢れるものを感じること。

これは歌うことと同じ。
違う感覚を得ようともがいてたけど。

既に自分の中にあった。
あるものに気付くにも
ずいぶんともがいたな。

新月の気づきは大きい。

母とは。
親とは。
夫婦とは。
母性とは。
娘であること。
息子であること。

全ての方に観て頂きたい作品です。

1月23日~27日
下北沢小劇場B1
チケットは以下のURLから。

千穐楽は完売したのですが
増席するとのこと。数席。

小島節子 OFFICIAL

歌い手の美しさを引き出す “Singing Voice Specialist”